社交ダンスの歴史ついて

社交ダンス(ボールルームダンス)は、今現在、世界各国で踊られるダンスです。おそらく少なくとも50か国以上では踊られている世界的なダンスです。

世界の社交ダンスの歴史を動画を見ながら解説、そして日本の社交ダンスの歴史と現在について書いてみました。具体的な動画を載せていますので、社交ダンスがどのように変化してきたのかがよくわかると思います。

世界の社交ダンスの歴史

画像の説明
(引用:wikipedia 社交ダンスより)

社交ダンスの歴史は古く、その始まりは12世紀のヨーロッパの宮廷舞踊からと言われています。もともと民衆の中で踊られていたワルツが、ルネサンス時代に王侯貴族の中で踊られていくようになったのが、ルーツの様です。

画像の説明
(引用:wikipedia 社交ダンスより)

最初の社交ダンスは、現在のように男女が向き合って組んで踊るのではなく、お互いの周りを踊るようなラウンドダンスでした。
その後、18世紀になりウィンナーワルツというダンスが出てきたときに、現在のような男女が向かい合って組む形になっていったようです。

以降、音楽の発展に伴って、様々な種類、スタイルの社交ダンスが出来てきましたが、一般的に日本で「社交ダンス」と言われるものは、イギリスで発展してきた「ボールルームダンス」の事を指します。正確には「インターナショナルスタイル」もしくは「イングリッシュスタイル(英国式)」の「ボールルームダンス」といいます。

他にも、アメリカ式の「アメリカンボールルーム」というのもあり、こちらはアメリカやカナダ国内で盛んに踊られているようです。

世界の社交ダンスの動画

それでは社交ダンスの動画で、社交ダンスの変遷を見ていきましょう。

●1900年前後

これはウィンナーワルツでしょうか?
音声もないので、ちょっとわからないのですが、恐らくワルツかウィンナーワルツの類だと思われます。

●1910~1920年

The Animal Dances、the castle walk、Tango、Maxixe、The Hesitaion Waltz といったダンスが再現されています。非常に貴重な再現映像だと思います。このようなダンスが当時は踊られていたんですね。現在のワルツやタンゴの原型があります。

●1927年 ブラックプール

すごい人数ですね。当時はブラックプールはイギリスの大人気の保養地だったようです。

●1945年

このころ爆発的に流行っていたようなのが、Jitterbugです。いわゆるジルバなのですが、なぜか今踊られているジルバとは全く別物、いわゆるスウィングダンスの一つのリンディーホップですね。どういう経緯になっていったのか興味がわきます。

●1950年

このころより、種目やテクニックが次々と開発されて行き標準化されていったようです。競技ダンスの隆盛ですね。

●1960年

すでに、現代ボールルームの形が出来上がり始めています。
ここから社交ダンス(競技ダンス)は恐ろしい勢いで発展していきます。
伝説のチャンピオン、ビル&アービンはこの時期です。

●1976年 スタンダード

スタンダードは現代でも使われている基本的なステップ、そしてバリエーションなどはすでにこのころに開発されているようです。今とそんなに変わりません。

●1972年 ラテン

ラテンはまだまだこれからですね。チャチャチャですが、現代とはかけ離れたダンスです。

●1986年 スタンダード

すでに、スピード化とスタイリッシュ化が進んでいます。
衣装もすでに現代とそん色がありません。

●1986年 ラテン

ラテンもだいぶ現代のスタイルに近づいています。伝説のチャンピオン ドニーバーンズなどもこの時期からです。

●1998年 スタンダード

やはり、今現在のダンスの礎となっているダンサーが、たくさんいます。日本にも何度も訪れて踊ってくれていますね。

●1998年 ラテン

この辺の人たちが今現在の競技ダンスのトップコーチャーたちになっていますね。
現代ラテンの始まりです。

●2019年 スタンダード

ここ10年間、スタンダードの踊り方は、2つに分かれていきました。徹底的にスピードやパワーを追及する踊り方と、クラシカルに音楽性と表現を大事にする踊り方です。しかしいずれは、双方良いところを取り入れて一本化していくと思います。

●2018年 ラテン

パワーとスピード、表現力、全てがほぼ限界まで引き出されてきたかのように思えるダンスに進化しています。50年前とは同じダンスに見えません。

以上が、世界の社交ダンスの歴史です。

日本の社交ダンスについて

日本の社交ダンスの歴史

日本の社交ダンスは、「鹿鳴館」より始まったようです。
明治政府が、近代化・西洋化を進め、諸外国との交流を図るためにダンスパーティーを行ったのが始まりと言われています。最初は、外交官などの一部のみが踊るものだったようです。

本格的に日本に社交ダンスが広まったのは戦後です。
第2次世界大戦後、敗戦国になった日本にはアメリカ軍の進駐軍がやってきました。彼ら軍人が遊ぶ場所としてダンスホールが次々に建てられ、そして日本人にも遊び場、出会いの場として爆発的なブームになっていったそうです。

都内には有名なダンスホールがいくつもあり、仕事が終わると若者はダンスホールに一直線だった、という時期があったそうです。

日本の社交ダンスの現状

2015年現在、日本の社交ダンスの現状ですが、大変厳しいものになっています。
すでに、20年近く前から社交ダンス人口の高齢化・減少が言われてきましたが、ちゃんとした統計などもない業界なので、詳しいことはわかっていません。実際どのくらい減少しているかは、あくまで個々の先生が体感している範疇でした。

実際のところ社交ダンスには大きな波があったようです。
・戦後(1950年ごろ?)の進駐軍に伴った社交ダンスブーム
・NHK趣味悠々の放送に伴う社交ダンスブーム(1984年)
・映画「Shall we dance?」(1996年)の大ヒット
・TV「ウッチャンナンチャン 芸能人社交ダンス部」(1996~2002)が放送

戦後の日本中を巻き込んだ社交ダンスブームはともかく、その後の1980年から2000年ぐらいまでは社交ダンス人口は、横ばいだったのではないか?と私は考えています。

<本気で社交ダンス人口を調べてみる①>
<本気で社交ダンス人口を調べてみる②>

テレビでの、「ウッチャンナンチャン芸能人社交ダンス部」や映画「Shall we ダンス?」の影響は大きく、教室には生徒さんが多数やってくる状態だったと聞いています。また日本の経済力が高い時期でもあり、お金のかかる個人レッスンなども、多くの人が受けていたと思われます。

一説によると、バブル期の日本の社交ダンスの愛好家の数は200万とも300万ともいわれ世界一の社交ダンス人口があったと言われています。実際、比較的都会の方であれば、駅前に1件の社交ダンス教室は当たり前のようにあり、池袋や恵比寿といった人が集まるところでは5~10件もあったりします。

ところが、その後バブル崩壊以降、社交ダンス界は右肩下がりを続けています。
特に2008年あたりからその傾向は加速しており、ダンス教室の閉鎖、プロ選手の減少、競技会出場者の減少、学生ダンスの減少と、目に見えて社交ダンス愛好家が減ってきています。

もちろん原因としては日本の経済状況、そして高年齢化などに、密接に関係しているのだと思われます。ただ大きな問題として、社交ダンス界全体が旧態依然の形での営業、活動しかしてないことがあげられると思います。
そのため新しい形態を作ることができず、若い人、中年の方、そしてベビーブーム世代の方たちが、社交ダンスに興味を持ってくれなってしまった状況ができてしまったのだと思います。

社交ダンスを始めてみよう!

始めてみると、とても面白く、奥が深くて、どっぷりとつかってしまう人が多い社交ダンス。それなのに、愛好家の数が減ってしまうことは大変悲しいことだと思います。
現在、社交ダンス関係者は、いろいろと手を打とうとしておりますが、あまり効果は感じられていない状況です。

それでも良く調べてみれば、若者が社交ダンスを始める環境は無いわけではありません。特に東京都内では、若者向けの社交ダンスサークルなどが多数あり、ダンス教室ほどお金をかけずに始めることもできます。

若者向け社交ダンスサークル<ダンスサークルJ>は、その社交ダンス界の一端として、若者に社交ダンスの楽しさを知ってもらおうと活動を続けています。
(2019年1月現在、活動10年半でおよそ1600名の方が入会しています)

ダンスサークルJ 初心者講座 募集状況

募集状況ー初心者クラス(東京・横浜)

2024/11/20 現在の募集状況

池袋(火) 初心者

2025/1 スタート!
(12/1より募集開始)
申込数‥男性-名
    女性-名

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横浜(木) 初心者

2025/1 スタート!
(11/1より募集開始)
申込数‥男性-名
    女性3名

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国分寺(土)初心者

2024/1 スタート!
(11/1より募集開始)
申込数‥男性-名
    女性2名

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池袋(土) 初心者

2024/12 スタート!
(11/1より募集開始)
申込数‥男性2名
    女性8名

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日暮里(火)初心者

2024/12 スタート!
(10/1より募集開始)
申込数‥男性2名
    女性6名

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渋谷(水) 初心者

2025/2 スタート!
(12/1より募集開始)
前申込‥男性5名
    女性12名

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サークルアクト

40代~50代向け
(川口,日暮里,池袋)
初心者・初中級・中級

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募集状況ー初心者クラス(大阪・京都・名古屋)

名古屋(火) 初心者

2025/1 スタート!
(11/1より募集開始)
申込数‥男性-名
    女性-名

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京都(水) 初心者

2024/10 スタート!
(8/10より募集開始)
申込数‥男性1名
    女性1名

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名古屋(土) 初心者

2024/10 スタート!
(8/10より募集開始)
申込数‥男性3名
    女性4名

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大阪(月) 初心者

2025/3 スタート!
(1/1より募集開始)
前回数‥男性5名
     女性5名

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投稿者プロフィール

滝川 洋信
滝川 洋信
大学生の時に社交ダンス部(競技ダンス部)で社交ダンスを始めました。社交ダンス講師歴20年、教えてきた生徒の数は1500名を超えました。
現在、池袋と川口で社交ダンス教室を運営し、若者向け社交ダンス<ダンスサークルJ>や<ダンスサークルアクト>を開催しています。
タキガワダンススクール代表