前回のあらすじは、学連選手並みに上手になりたかったら、彼らのやってきたやり方を真似しなくてはならない、と言うことでした。

では彼らはいったい、どのような練習をしてきたのでしょうか?


★1年生

・短いベーシックステップのみを習う (Jで言うところの①か②のステップのみ)
・練習会ではボックスやウォーク、筋トレなどの練習をひたすら繰り返し。踊りこみも大量に。
・いかに大きく動けるか、や、いかに早く動けるか、といったことをかなり重要視する
・ペアはローテーションで試合毎に変わる
・シャドー大好き
・飲む

★2年生

・初めてダンス教室に個人レッスンに行く (基本週1ぐらいでいく)
・簡単なバリエーションをつけてもらう
・ペアは相変わらずローテーションだが、早い大学では夏ぐらいに固定パートナーが決まる
・練習会は、1年生と同じメニューをこなすが、先輩なので容赦されない
・飲む

★3年生

・固定パートナーとの練習中心
・後輩を教える役目も請け負わなくてはいけないので、なかなか忙しい
・練習会は指導側に回る
・個人レッスンでは、複雑なバリエーションなどを始める
・飲む

★4年生

・固定パートナーとの練習中心
・最上級生として、学校の団体成績の主力になるのでプレッシャーが多い
・個人レッスンでは、複雑な技術なども習いだす。

と言うような感じになります。
どうでしょうか?

もちろんこれは競技会に勝つために特化された練習なので、これをサークルでやりましょう、と言うわけにはいけません。
しかし4年間やると、大体JBDFアマチュア(東京)で大体C~B級ぐらい、の実力になります。それだけの下積みがあって、自分たちで練習場で練習したり、自分たちでステップを組んだりして練習できるわけですね。

ですから、サークルの初心者の子がいきなり練習場に練習にいっても、一人ではあまりできることがないと思います。

だれか上手な友人に教えてもらうのも手ですが、それは相手の人がお金や時間をかけて習ってきたことを、タダで教えてもらうのですから、よくよく気をつかわなくてはなりません。

では、どうすればいいのか?

それは、3つ

・プロの先生に習う
・基礎練習を繰り返す
・習った事・ステップをひたすら踊りこむ

まあプロの私が、プロに習え、って言うのも何なんですが、とにかくこれが上達への一番効率が良くて一番早いんです。

社交ダンス(競技ダンス)と言うのは、莫大な知識の積み重ねです。
それも、ダンスの達人の人たちが考え抜いてきた<知識の結晶>のようなものです。

ですから、それを自分ひとりで、勉強しようとか、身に着けようとしたら、何百年も必要だと思ってください。下手をすると、間違った方向に勉強してるかもしれません。
私たちプロの先生も競技ダンサーなら、必ず先生がいます。その先生から正確な知識を得て、アドバイスを受け、それをひたすら出来るようになるまで練習します。

たとえば、練習会でやっている基礎練習のボックスや、ラテンのヒップアクション、など。
これが簡単だなあ、と思っている人は、知識とやるべきことがまったく足りていません。

たぶん、ダンスを始めて2~3年で、これらの基礎的な練習で満足できることはないはずなんです。満足できてしまっていたら、自分の知識や意識が足りていないと思ってください。

知識を仕入れたら、それが出来るようになるまでひたすら、野球の千本ノック素振りみたいに繰り返します。もちろん途中でおかしなことをやっていないか先生にチェックしてもらうことは大事です。
こうやって、自分のおかしな部分を直し、さらに踊りこみによって自分の体の限界値をあげて、より素敵なダンスを出来るようにしていくんです。

ですから、ダンスで勝ちたい、より上手に踊りたい、と思ったら個人レッスンを受けましょう。
出来れば継続してやりましょう。1~2度では効果は上がりません。

そして、その上でひたすら練習するのです。上手になってから習おう、と言うのは順序が逆です。

勝ちたい、上手になりたい、といっているサークルの子達で、このように練習している人はどのくらいいますか?

私たち、プロダンサーの練習の仕方は、上記の通りです。
何でそうするのかと言えば、それが一番効率がいいからです。

もちろん、これは時間もお金もかかりますから、全員に勧めるわけにはいきません。でも、勝ちたい、上手になりたい、という気持ちがとても強いのであれば、これに沿ってやってみましょう。

あ、もちろんサークルでは楽しく踊ることが大事ですから、それにそって楽しみましょうね^^

ちなみに、サークルJでは、出来るだけ個人レッスンではなくても上達できるメニューを選んで、内容も吟味して教えています。が、グループレッスンでの限界もあります。その辺は上手く使ってみてください。

投稿者プロフィール

滝川 洋信
滝川 洋信
大学生の時に社交ダンス部(競技ダンス部)で社交ダンスを始めました。社交ダンス講師歴20年、教えてきた生徒の数は1500名を超えました。
現在、池袋と川口で社交ダンス教室を運営し、若者向け社交ダンス<ダンスサークルJ>や<ダンスサークルアクト>を開催しています。
合同会社タキガワダンススクール代表。

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